重複障害とフルコンタクト空手
僕は、左手に重度分娩麻痺と中程度の統合失調症と双極性障害がある上に運動未経験の状態からフルコンタクト空手を始めました。
僕自身、運動未経験だったのですが、フルコンタクト空手道場で最初から自分は、ある程度強くて組手でも負けないと思っていました。
しかし、最初に組手をした小学4年生の男子の動きに全く付いていけませんでした。
正直言いますと、この出来事は、かなりショックでした。
ですが、この出来事が僕の心に火を付けました。
その日からフルコンタクト空手の稽古に積極的に参加して正拳突きや下段回し蹴りの精度を高める事に集中しました。
だけど、どんなに稽古を頑張ってもフルコンタクト空手家としての実力が思ったように伸びませんでした。
パンフレットが進歩の切っ掛けに
ある日、フルコンタクト空手道場の代表からサプリメントについて記載されているパンフレットを貰いました。
そして、そのパンフレットには、有名空手家が空手家にとってウェイトトレーニングの重要性についてコメントをしていました。
この事を知った僕は、早速スポーツクラブに入会してウェイトトレーニングを始める事にしました。
入会したスポーツクラブでハードなウェイトトレーニングを徹底的に行って自分自身の体を進化させる事に集中しました。
間違いなく僕がフルコンタクト空手を始めて良かった事は、自分自身と本気で向き合って追い込んで強くなるというプロセスを経験できた事です。
今だからこそ言えるのですが、ここまでフルコンタクト空手に熱中して苦しいトレーニングを実行できるとは、思わなかったです。
実際にスポーツクラブの担当のトレーナーから言われたのですが、人間は、気持ちの生き物だという事です。
気持ちの生き物とは、前向きに成功を目指したら行動的になって、後ろ向きになったら行動量は、落ちると言う事です。
その言葉を信じてフルコンタクト空手家として強くなるために使えるエネルギーと時間を最大限で使って稽古に励みました。
すぐには、フルコンタクト空手家として頭角を現す事は、なかったのですが徐々に実力を発揮するようになりました。
フルコンタクト空手を始めて3年半後
フルコンタクト空手を始めてから3年半後です。
僕自身、フルコンタクト空手を始める前までは、運動未経験だったのでどのような空手技が得意かどうかを知る事からがスタートでした。
スタートして分かった事は、僕の得意技は、正拳突きと下段回し蹴りという事でした。
ですので、組手では、正拳突きと下段回し蹴りで対戦相手に勝つために組み立てる形で戦いました。
右正拳突きを主軸にした戦闘スタイル
それと、特に僕が力を入れたのは、サウスポーの構えからの右正拳突きでした。
理由は、前手で対戦相手に正拳突きを当てて対戦相手の力量を測るのは、フルコンタクト空手家にとって生命線だからです。
だからこそ、右正拳突きをどのように活かすのかを考えて使うかには、できるだけ多くのエネルギーと時間を使いました。
右正拳突きと言うか、サウスポーの構えからの右手を上手く使えるようになったからこそ、対戦相手の上段回し蹴りや中段回し蹴りを上手く防御できるようになったのは、僕にとって財産です。
フルコンタクト空手を始めた事によって体力が付いた
身体障害と精神障害がある僕がフルコンタクト空手家として強くなるために取り組んだからこそ、多くの障害者にはない体力が培われました。
僕が思うに人間の行動力の源は、体力だと思っています。
体力があるからこそ、仕事ができて、格闘技のトレーニングができて、勉強ができて、人間関係を築く事ができます。
嬉しかったのは、A型作業所で働いていた頃に作業員からフルコンタクト空手をしているなんて、凄いねと言われた事です。
まさか、重度障害者の自分がスポーツ関連の事で凄いと言われるとは、思わなかったです。
その作業所では、フルコンタクト空手をしているという事で色々な人から一目を置かれて刺激を受けました。
フルコンタクト空手を始めてからの体の変化
そう言えば、フルコンタクト空手を始める前の僕は、典型的な肥満体型だったのですが、フルコンタクト空手家として全盛期だった時は、体脂肪率11%だったので、体にほとんど体脂肪が無い筋肉の塊のような体でした。
今でも鮮明に覚えているのは、体脂肪率11%の体は、かなり機能性に優れていたので元の肥満体型の体に比べてシャープな動きができました。
体脂肪率11%になった事によって、何故、プロ格闘技選手があれほどのパフォーマンスを試合で発揮できるのかを体感覚で理解できたと思っています。
精神障害の症状を鍛練に繋げた
それから、フルコンタクト空手の稽古をした後に興奮状態になって、眠れない夜もありました。
そんな時は、正拳突きの空稽古をする事によって、朝までの時間を苦しいだけの時間だけではなくて、フルコンタクト空手家として実力を上げるための時間にしたりしました。
答えは、格闘技漫画にあった
もっと言いますと、フルコンタクト空手家だった時によくフルコンタクト空手の稽古をしている主人公が強くなっていく漫画の登場人物の真似もしていました。
この真似をする行為は、自分に謎の自信を宿らせてくれました。
謎と表現しましたが、精神統一という意味で効果は、あったと思います。
僕は、格闘技の経験が10年なのですが格闘技経験者としてのスタートからゴールまで格闘技漫画の登場人物の真似は、精神を安定させる効果があったと思います。
障害がある僕がフルコンタクト空手家として強くなるにあたって大いなる武器は、既存の型にはまらない鍛錬法にあったとのは、事実だと思います。
はっきりと言えるのは、障害があるフルコンタクト空手家に必要なのは、オリジナリティのあるクリエイティブな能力です。
僕は、フルコンタクト空手を始めた事こそが自分を進歩させる切っ掛けになったのは、とても幸運な事でした。
それは、フルコンタクト空手を始めたからこそ体を鍛える習慣ができて自立心が行動に繋がって総合的なパラメーターを伸ばしてくれました。
フルコンタクト空手を始めて精神障害が回復
僕の過去に少し触れるとフルコンタクト空手を始める前までは、統合失調症の影響があって、完全に昼夜逆転の生活を送っていました。
更に体重も100kgあって、身だしなみも悪くて人生のどん底でした。
そして、そんな状態を変えたくてフルコンタクト空手を始めたという事です。
フルコンタクト空手によって熱情が沸き上がった
突然ですが、精神安定剤を服用すると感情が鈍化するので基本的に感情が平坦になってしまいます。
そんな僕がフルコンタクト空手の稽古やフルコンタクト空手のためのフィジカルトレーニングをしている時は、体中が熱いのです。
この体中の熱さが生じた時に僕の目から涙がこぼれ落ちました。
まだ僕の脳は、終わっていない、こんなにも何かに熱中する事ができるんだと感無量でした。
僕は、間違いなくフルコンタクト空手家として強くなる事にハマったのだと思います。
どんなに組手で打ち負かされても、怪我をしても僕は、前進し続けました。
フルコンタクト空手は、重複障害者の僕が見付けた宝物であり、足掻きでもあります。
鍛練を続ける事によって、脳内の成長ホルモンが大量に分泌されたからこそ、統合失調症の症状が劇的に改善したのは、ある種の奇跡だったと思います。
フルコンタクト空手に出会えて本当に良かった
やはり、最初にする格闘技としてフルコンタクト空手を選んだのは、大正解でフルコンタクト空手に救われたと思っています。
ですので、身体障害者、精神障害者、重複障害者は、格闘技の入り口としてフルコンタクト空手を始めれば良いと思います。
もしかしたら、僕のようにフルコンタクト空手を始めた事によって、人生を良い方向に180度変える切っ掛けになるかもしれません。

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